【株価チャートのファンダメンタルズ分析のやり方】

売買する株式の銘柄とタイミングを予測する2つの分析手法のうち、
株価の変動に大きな影響を与える経済動向や各企業、各業界の動向、財務状況や業績などから、
その株価が今後上昇していくかどうかという大きな流れを予測する分析手法をファンダメンタルズ分析と呼びます。
今回は株式投資における2大分析手法の1つであるファンダメンタルズ分析について詳しく解説していきます。

目次

1  ファンダメンタルズ分析とは?
2  ファンダメンタルズ分析に使う指標とは?
  2.1  企業状況を示す指標
  2.2  株価が割安かどうかを示す指標
3  どういったところから企業情報を得ればいいの?
4  長期投資はファンダメンタルズ分析が重要

ファンダメンタルズ分析とは?

企業の株価は企業の成長と共に上がっていくのが一般的です。
今現在の企業の実力に見合った株価であるか、また今後企業の成長が見込めるかどうかを、
経済動向や各企業、各業界の動向、財務状況や業績、資産状況などから総合的に予測するのがファンダメンタルズ分析です。
会社の業績や業界の動向などに関わらない小さな値動きを予測することに長けているテクニカル分析と比べて
ファンダメンタルズ分析はより大きな値動きを予測することに長けているため、中長期投資に向く分析手法です。

ファンダメンタルズ分析に使う指標とは?

テクニカル分析と同様に、ファンダメンタルズ分析もさまざまな指標を用いて分析を行なっていきます。
基本的に指標を使って見るのは次の2点です。

・企業の収益性・将来性・安定性があるかどうか
・企業の株価が割安かどうか

それぞれ違った指標を用いて分析し、総合的に株価の流れを判断していく必要があります。

企業状況を示す指標

企業がいかに効率よく稼いでいるのかという収益性や、将来性のある事業を展開しているかという成長性、
または多額の借り入れや倒産のリスクを抱えていないかどうかを表す安定性を表す次の様な指標を見て、株価の流れを判断していきます。

企業状況を表す指標 概要
PSR(売上高比率) 企業の収益性を判断する手法です。企業の売上高に対してどれだけの利益があるのか、原価がかかっているのか、人件費がかかっているのかなどを判断します。
ROE(株主資本利益率) 会社が効率の良い経営を行なっているかどうかを示す指標です。ROEの数値が高ければ高いほど、効率の良い経営を行なっていると言えます。ROEが10%以上であることが効率の良い経営を行なっているかどうかの判断目安です。高いROE値の企業の株は上昇しやすいと言われています。
ROA(総資産利益率) こちらもROEと同様に会社が効率の良い経営を行なっているかどうかを示す指標です。ROAの数値が高ければ高いほど、効率の良い経営を行なっていると言えます。ROEは会社の負債を含めない会社の総資産から求めるのに対し、ROAは会社の負債を含めた会社の総資産から求めるといった違いがあります。
EPS EPSは1株あたりどれほどの利益をあげているのかを示した指標です。各銘柄の株価がどれくらい上昇するかの目標を決める目安になる指標です。
キャッシュフロー計算書 企業の資金繰り、資金の動きなどを把握できる指標です。
自己資本比率 返済の必要がない資産が総資産の中の何%を占めるかを表す指標です。一般的に自己資本比率が40%以上の会社は潰れにくいと言われています。
流動比率 1年以内に返済すべき負債に対して、1年以内に現金化することが可能な資産(流動資産)がどれくらいの割合で存在するかを示した指標です。1年という短期的な支払い能力が企業にどれくらいあるのか、つまり企業としての体力を判断することができます。
手元流動性 企業の中にすぐに現金化できる資産がどれくらいあるかを示した指標です。一般的に企業の月商1ヶ月分があれば平均的、2〜3ヶ月分あれば良いという評価になります。

株価が割安かどうかを示す指標

いくら企業状況が健全でも、株価が企業の実力や将来性に対して割安でなければ、将来的に株価は上昇してきません。
企業の成長とともに株価も成長していると考えれば、普通は「そういった割安な株なんてないんじゃないか?」と感じてしまいますが、株価が割安か割安でないかはファンダメンタルズ分析をきちんと行なっていなければ判断することができません。
しっかりとファンダメンタルズ分析を行なっている投資家はあまり多くないため、市場にはまだまだ割安の株が埋もれている可能性があるのです。
実際に、割安株かどうかを判断するために次の様な指標を参考にします。

割安株を判断する指標 概要
PBR(純資産倍率) 仮に会社が解散した際に、各株主にどれだけの取り分があるかどうかを示した指標です。数値が低ければ低いほど割安と判断でき、1倍以下であれば割安と判断できます。
PER(株価収益率) 1株あたりの利益(EPS)の何倍まで株が買われているかを表す指標です。数値が低いほど割安であると判断でき、その株に投資した金額が何年で回収することが可能かがわかります。15倍以下であれば割安と判断できます。

このPBRとPERの両方の指標を利用してその株が企業の実力や将来性に対して割安かどうかを判断します。
一般的にPBRとPERは低いほど割安株であると判断することができますが、この2つの指標のみで判断するのは危険です。
例えば株価自体が下落しているためにPBRやPERが下がっていたりする場合があります。
この指標と合わせて企業状況を表す「ROE」「ROA」「流動比率」「キャッシュフロー」などの指標も
合わせて総合的に判断する必要があります。

どういったところから企業情報を得ればいいの?

ファンダメンタルズ分析を行うにあたり、各企業の情報が必要になります。
こういった企業の情報は、主に次のようなところから得ることができます。

・有価証券報告書
・決算短信
・会社四季報
・会社財務カルテ
・JPX日経400レポート

ファンダメンタルズ分析では、このような公開されている資料の中から過去10年分の財務諸表(損益計算書、キャッシュフロー計算書、貸借対照表など)のデータを読み込みしっかりと分析していきます。
分析の時間が取れない場合には、要点だけが簡潔にまとめられた会社四季報などを購入して分析に使用してみると良いと思います。

長期投資はファンダメンタルズ分析が重要

短期売買であるデイトレードやスキャルピングなどの場合にはテクニカル分析を、中長期投資を行う場合には、テクニカル分析と合わせてファンダメンタルズ分析を活用することが重要になってきます。
一方で、会社員の方のように長期投資を行う場合には、テクニカル分析よりもファンダメンタルズ分析の方が重要になってきます。
もし長期投資を考えているのであれば、本記事を参考にして、ぜひファンダメンタルズ分析を行なってみましょう。
まずは四季報を見るという事から始めて見ると良いかもしれません。

小嶋和也
代表 小嶋和也
YELL合同会社 
ファイナンシャルプランナー

プロフィール
栃木県鹿沼市生まれ 33歳
消防士をしていた27歳の時、結婚をきっかけに資産運用の必要性に気づき独学で勉強を始める。
国内外で資産運用を学んだ後に32歳で独立、YELL合同会社を設立する。
現在は、日本全国にクライアントを持ち、米国株式スクールの運営や資産形成コミュニティーの運営をしている。
米国株式を使った資産形成サポートをはじめ、保険のプランニング、ポイントの有効活用など、主に公務員、サラリーマンの方の資産運用に強みを持つ。


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