【サラリーマンがやっておくべき節税対策とは?】

会社に勤めていると、一体自分がどんな税金をどれくらい支払っているのかが全く分からなくなります。
それ故に、サラリーマンでありながら支払う税金を安くする節税対策ができるという考えにもなりにくくなります。
しかし、少しでも節税によって支出を減らし、それを資金として賢く資産運用を行っているサラリーマンの方はたくさんいらっしゃいます。
本記事では、今後資産運用を考えて行きたいというサラリーマンの方がやっておくべき節税対策についてご紹介いたします。

目次

1  サラリーマンにかかる税金の種類
2  サラリーマンの節税の基本は控除をいかに増やすか
3  控除ができる10個の費用
  3.1  扶養控除
  3.2  保険控除
  3.3  医療費控除
  3.4  住宅ローン控除
  3.5  確定拠出年金(401k)
  3.6  ふるさと納税
  3.7  自分で支払う国民年金保険料
  3.8  セルフメディケーション税制
  3.9  特定支出控除
  3.10  株式投資での損失分
4  税金の支払い方を変えるだけで節税に!
5  節税をして老後費用対策に回そう!

サラリーマンにかかる税金の種類

サラリーマンの給料にかかる税金は次の2つです。

税金の種類 概要
住民税 住民票のある地方自治体(市区町村、都道府県)に支払う税金です。前年の所得額に応じて課税される「所得割」と、定額で課税される「均等割」を合わせて次のように計算されます。
住民税額=所得割+均等割
※所得割=(課税対象額×市町村民税6%)+(課税対象額×道府県民税4%)
※均等割=市町村民税(各市町村による)+道府県民税(各都道府県による)
所得税 所得に対してかる税金です。累進課税制を取っており、所得額によって次のように5%〜45%まで税率が変わります。
所得税額=(課税対象額×税率)- 控除額
※所得の課税対象額に応じた税率と控除額は以下
195万円以下(税率5%):控除額(0円)
195万円を超え330万円以下(税率10%):控除額(97,500円)
330万円を超え695万円以下(税率20%):控除額(427,500円)
695万円を超え900万円以下(税率23%):控除額(636,000円)
900万円を超え1,800万円以下(税率33%):控除額(1,536,000円)
1,800万円を超え4,000万円以下(税率40%):控除額(2,796,000円)
4,000万円超(税率45%):控除額(4,796,000円)
【引用元:「国税庁HP」No.2260所得税の税率】

つまり住民税の「均等割」を除けば、所得の高さに応じて税額が変わってくるということです。

サラリーマンの節税の基本は控除をいかに増やすか

サラリーマンの節税対策の基本は、いかに課税対象となる所得額を減らすかを考えることです。
例えば、あるサラリーマンの所得が年間800万円だったからと言って、800万円に対して課税される訳ではありません。
次のように年間所得から、さまざまな所得控除というものを差し引いた課税対象額で計算します。

年間所得 – さまざまな所得控除 = 課税対象額(税金のかかる所得)

例えば、東京都世田谷区に住む年間所得800万円、控除総額が100万円のサラリーマンの場合の住民税と所得税は次のように計算できます。

・課税対象額:700万円

※1:世田谷区の区民税
※2:東京都の都民税
このサラリーマンの場合、住民税と所得税合わせて167万9,000円の税金を支払う必要があります。
例えば仮にこのサラリーマンの所得控除額が50万円ほど増え、課税対象額が700万円から650万円に減ったとすれば、それだけで支払う税金額は次のように変化します。

・課税対象額:650万円

※1:世田谷区の区民税
※2:東京都の都民税
つまり、控除額が50万円増えただけで、税金の額は167万9,000円から152万7,500円に減り、15万1,500円分の節税ができるということなのです。

控除ができる10個の費用

所得控除額をいかに増やすかが、サラリーマンにとっての節税につながります。
いったい所得控除額はどのように増やすことが可能なのでしょうか?
実は、所得控除に該当する支出は沢山あります。
ここでは、サラリーマンが受けられる代表的な所得控除を10個ご紹介いたします。
これらを積極的に活用することで、少しでも節税を行っていきましょう。

扶養控除

サラリーマンの代表的な控除と言えば、扶養控除です。
扶養控除は扶養家族(息子、娘、同居する老親など)が存在する方に適応される控除です。

区分 控除額
一般の控除対象扶養親族(※3) 38万円
特定扶養親族(※4) 63万円
老人扶養親族(※5) 同居老親以外の者 48万円
同居老親(※6) 58万円

※3:「控除対象扶養親族」とは、扶養親族のうち、その年12月31日現在の年齢が16歳以上の人をいいます。
※4:特定扶養親族とは、控除対象扶養親族のうち、その年12月31日現在の年齢が19歳以上23歳未満の人をいいます。
※5:老人扶養親族とは、控除対象扶養親族のうち、その年12月31日現在の年齢が70歳以上の人をいいます。
※6:同居老親等とは、老人扶養親族のうち、納税者又はその配偶者の直系の尊属(父母・祖父母など)で、納税者又はその配偶者と常に同居している人をいいます。
※7:同居老親等の「同居」については、病気の治療のため入院していることにより納税者等と別居している場合は、その期間が結果として1年以上といった長期にわたるような場合であっても、同居に該当するものとして取り扱って差し支えありません。ただし、老人ホーム等へ入所している場合には、その老人ホームが居所となり、同居しているとはいえません。
【引用元:「国税庁HP」No.1180扶養控除】

保険控除

保険控除とは、支払っている生命保険、介護・医療保険、個人型年金保険などに対して次のように適応される控除です。
それぞれ、年間に支払った保険料の総額によって次のように控除額が変わってきます。

年間の支払い保険料総額 控除額
20,000円以下 支払保険料等の全額
20,000円超、40,000円以下 支払保険料等×0.5+10,000円
40,000円超、80,000円以下 支払保険料等×0.25+20,000円
80,000円超 一律40,000円

生命保険、介護・医療保険、個人型年金保険それぞれに対して最高で40,000円の控除が認められるため、最高で120,000円の控除が可能となります。

医療費控除

年間10万円以上の医療費を支払っている場合に、支払った医療費に対して適応される控除です。
医療費には保険金を除く、治療費や薬代、通院に必要な交通費なども含まれます。
年収が311万6,000円未満であれば、年間10万円以下の医療費でも適応可能という特例もあります。

住宅ローン控除

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)とは、住宅を所有する方に条件付きで適用される控除のことです。
住宅ローン控除を受ける1年目は必ず確定申告をしなければなりませんが、住宅ローンの残債額の1%を所得税額から差し引くことができます。
控除限度額は40万円までとなっており、控除期間は10年間(※条件によっては15年の場合もあり)となっています。
そのため、住宅ローン控除によって10年間で400万円の節税が可能となります。

確定拠出年金(401k)

確定拠出年金(401k)とは、企業や加入者が毎月一定の金額を掛け金として拠出し、その運用益によって将来受け取れる年金の額が変わってくるという新しい年金制度です。
近年導入する企業が増えている確定拠出年金(401k)ですが、もし勤めている企業が導入しているのであれば、掛け金や運用によって得た利益はすべて所得控除の対象になります。
また個人で行える確定拠出年金(401k)も全額、所得控除の対象になります。

ふるさと納税

ふるさと納税とは、地方自治体に2,000円以上の寄付を行うことで、各地方自治体からお礼の品と、寄付した金額の2,000円を越える金額の控除が受けられるという制度です。
例えば、50,000円分のふるさと納税を行った場合には、次のように、2,000円を越える部分が所得税と住民税から控除されます。
所得税からの控除分:(50,000円-2,000円)×10%=4,800円
※この金額が還付金として戻ってきます。
住民税からの控除分(50,000円-2,000円)×90%=43,200円
※この金額が翌年の住民税から控除されます。

自分で支払う国民年金保険料

学生ということで支払い猶予が認められていた国民年金保険料を追納したり、年金保険料の後納制度を利用したりした場合、確定申告を行うことで、納めた保険料に対して所得控除が適応されます。

セルフメディケーション税制

セルフメディケーション税制は、2017年1月に導入された新しい税制です。
薬局で購入した対象の市販薬(約1,600種類)の合計金額が年間12,000円(税込み)を超えた部分に対して最高8万8,000円まで所得控除が認められるというものです。
1人ではなく、扶養家族全体で年間に購入した市販薬が対象となります。

特定支出控除

特定支出控除とは、サラリーマンが業務のために自腹で支払った費用に対して適応される控除です。
例えば次のような費用がこの特定支出控除として認められます。
・通勤費用:通勤費用を自己負担した場合
・引っ越し費用:転勤など会社都合での引っ越し費用を自己負担した場合
・単身赴任者の帰宅にかかわる費用:単身赴任者が配偶者などの住む家に一時帰宅する場合の旅費など
・検収費用:業務に必要な研修費用を自己負担した場合
・資格費用:業務に必要な資格を取得するために費用を自己負担した場合
・図書購入費:業務に必要な書籍を自己負担で購入した場合
・業務用の衣服購入費:業務に必要な衣服を自己負担で購入した場合
・交際費:業務に必要な交際費用を自己負担した場合

株式投資での損失分

株式投資で発生してしまった損失は、確定申告を期限内で行うという条件付きで、その翌年から3年の間損失を繰り越すことができます。
そのため、株式投資で損失が発生してしまった際には、必ず確定申告によって損失の繰越を行うようにしましょう。
※NISA口座で発生した損失については繰越をすることができないので注意しましょう。

税金の支払い方を変えるだけで節税に!

税金の支払い方法を変えるだけで節税対策になる場合もあります。
例えば、平成29年1月4日から、これまで納付書によって収めていた税金を対象にクレジットカードで支払えるようになりました。
支払いによってポイントがたまるクレジットカードを使って支払えば、税金の支払いの分ポイントが溜まります。
つまり税金の支払い方を変えるだけで、税金の支払い金額の一部がポイントで還元されるということです。
ポイントのたまるクレジットカードをお持ちであれば、税金の支払いはクレジットカードで行うようにしましょう。

節税をして老後費用対策に回そう!

いかがでしたか?サラリーマンでも節税対策によって年間十数万円の節税が可能になります。
もし資産運用を行うためのお金がないという悩みを抱えているのであれば、本記事で紹介したような節税対策を通じて、無駄な支出を減らし、浮いたお金を資産運用に回すことも可能です。
ぜひ、やれることから積極的に行っていきましょう。

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